初めはたった1人でこの世界にやってきたのに、
知ってる人がどんどん増えていく事が


こんなにも毎日を楽しくするなんて

今までそんなことにも気づかずに生きてきた。




8.花より団子、よりもキミ 後



「ただーいまv」

「あ、カカシさん!お帰りなさい。」


「あれ、なんかいいことでもあった?」


「どうしてです?」

「なんか楽しそうだから。」

「そうですか?気のせいですよ〜♪♪」


「???」
そうかな?
なんだか心なしか、いつもより雰囲気が楽しそうな気がしたんだけど。



「お風呂、沸いてますからどうぞ。」

「あ、ありがとー。」



それから2人はいつものように、夕食をはさんで話をした。


ってホント料理じょーずだね。」

「そうですか///??」

「うん、レパートリー多いし味付けも色々違うから食べてて全然飽きないよ。」

「えへへv」


はカカシのために普段からこっそり、料理の勉強をしていたため
面と向かって誉められるのはやっぱり嬉しい。



「あ、あのカカシさん。」

「んー?」

「今週末のお花見、カカシさんの生徒さんも連れてきてくれませんか?」

「いーけど・・・なんで?」

「純粋にカカシさんが先生の所を見てみたいっていうのもあるんですけど・・・私も1人連れてきたい人がいるんです。」


・・・・まさか、ゲンマじゃないでしょーね。
ナルトの線からいってイルカ先生ってこともありうるな。
ちょっと、それはマジでかんべんしてよ。


カカシの返事がないのを不思議に思ったのか、はもう一度呼びかけた。

「カカシさん?あの・・・ダメですか?」

「あ、いや!ダメってわけじゃないんだけどさ、」



の料理はオレ以外に食わしたくないなーと思ってねv」



「あ!そうですよね。他の人にも食べてもらうんだから練習しなくちゃ♪♪」

「え、あの・・・サーン(汗」
全然チガウ意味になってるんですけどー。
って、そんなのが通用する相手じゃないんだった。


の頭はすっかり、今週末のお花見に意識が飛んでしまっている。



あーあ。
ま、そんなもカワイーからいいんだけどさ。





さてさて、そんなこんなで(笑
さんがとーっても楽しみにしていたお花見当日がやってまいりました。


「じゃあ、そういうことでよろしくね。荷物ホントにだいじょーぶ?」

はりきってキッチンに向かっているは、ほとんどカカシの話も耳に入っていない。


「ムサシ、置いてくから荷物だいたいもたせなよー。」


「はーい。」


「・・・、あんなかんじだからよろしくね。ムサシ。」

「あぁ、わかった。」


午前中のうちは子どもたちと演習をし、午後からと合流して花見をすることに昨日と打ち合わせて決まった。


「じゃあ、いってきまーす。」

カカシはムサシを残し、キッチンにいるに声をかけて玄関を出た。


「はい、いってらっしゃーい。」


いつものお決まりのお見送りは、この日ばかりはおざなりなものになってしまったが
浮かれているを見ているのもなんだか微笑ましい、と許してしまえるカカシであった。




「これでよし!よかった〜お昼に間に合って。」

「ずいぶんと気合いが入ってるんだな。」

がつくった弁当たちは、カカシの心配をはるかにこえてかなりの量になっていた。


「だって・・・カカシさんの生徒さんも気になるし、なによりナルトくんにたくさん食べて欲しくて♪♪」
親がいないならきっとろくなもの食べてないだろうし。


「半分持ってやるよ。」

「ホントに?重たいよ?」


・・・あのなぁ、俺はこれでも忍犬だぞ。
ただのしゃべれる犬じゃないんだ。


「これくらい・・・修行にもならないな。」

「ムサシくん、スゴイんだね!」


・・・別にほめられても嬉しくないからな。


「行くぞ、あいつら待ってる。」

キャラ的に(笑)感情を出せないムサシであった。





一方カカシ率いる第七班に時間を巻き戻してみると・・・・


「よォ諸君。おはようー。」

「おはよう、じゃねーってばよ!カカシ先生!!あんた今何時だと思ってんだ!」


「んー9時?」


「わかってんなら、もっと早くこいってばよ!今日演習やるから7時集合って言ったのカカシ先生だぞ?!」

「悪い、悪い。今日は浮かれて料理している人の面倒みてたら遅くなってしまってなー。」

3人は疑いと言っている意味が理解出来ないという目をカカシに向けていた。



「ま、そんな事はどうでもいいからさっさと演習やるぞ。」


「・・・ふん、都合が悪いからって話をそらすなよ。」

「なんか言ったー?サスケ。」


「なんでもねぇよ。」


「先生ー今日の演習はなにやるんですか?」

「ん?あぁ今日はだな、」

カカシがサクラの問いに答えようとした矢先に、ナルトが口を開いた。


「ハイハイ!!俺、スッゲェ術教えて欲しいってばよ!」


「やっとの思いで下忍になったお前に覚えられる術なんかあるかよ、ウスラトンカチ。」

「カッチーン!うるせーってばよ、サスケ!!」

カカシが演習の説明をする前から、ナルトとサスケの言い合いが始まってしまった。



あーあ、なんだってこの2人はこう仲よく出来ないかねぇ。



「オイ、オマエらいい加減にしろー。」

「そうよ、ナルト!あんたちょっとは黙りなさい。」

「そ、そんな〜サクラちゃん、こいつが悪いんだってばよ。」

「うるさい!サスケくんはかっこいいからいいの。」



相変わらずサクラはサスケに甘いなー。
さーて、そろそろ始めないとせっかくのとの花見に間に合わなくなるな。


「オマエらいいか、今日の演習の説明をするぞ。と、その前に。今日の演習は午前だけだ。」


「やったー♪♪」
「わぁいv(しゃーんなろー!!)」
「・・・フン」



「じゃあサクラちゃん!俺とデートしよってばよv」

「イヤよ。なんで私がナルトなんかと!それよりサスケくーん私と午後から2人で、」


3人が思い思いの午後からの過ごし方を考えている所を、カカシはあっさり断ち切った。

「まだ話は終わってないでしょ。話は最後まで聞きなさーい。午後からはこの第七班の親睦を深めに行くぞー。」


「えー(せっかくサスケくんと2人っきりで過ごす予定が台無しじゃない!)」
「・・・そんな暇があるなら修行しよーぜ。」


「あ・・・!!」


「ん?どうしたーナルト。」

てっきり一番喜ぶと思っていたナルトが、その様子を見せないので不思議に思ったカカシだった。


「ごめんってばよ!カカシ先生。俺午後から用事があるのすっかり忘れてた!」

「用事ってなんなのよ?」
いつもと違うナルトにサクラも気になったようだ。


「いや、ちょっと人と会う約束してるからさ。」

「ふーん、まぁナルトがいない方がうるさくなくていいわ。」

「サクラちゃん、その言い方ないってばよー(涙」

「わかったよ、じゃあナルトは不参加ね。」

「うん、せっかくなのにごめん。先生ー。」

「ま、しょーがないでしょーよ。じゃあ今度こそ今日の演習の説明するぞー。」



「「「はい。」」」



そうして、カカシによる第七班の本日の演習が始まった。








「あー腹へったってばよ。」
「ハァ・・・ハァ。」
「フン、これくらいでへたってるようじゃ先が思いやられるな、ドベ。」

「なっ!!サスケ、テメー!!」


「ハイハイ、ケンカしなーいの。確かにナルト、オマエはもう少しペース配分ってもんを考えろ。いくらチャクラが人より多いからっていざって時に動けないと困るからな。」

「・・・はーいってばよ。」



「それから、サクラ。オマエは女の子だがもっとスタミナをつけろ。このままじゃー2人の足を引っ張るだけだ。」

「・・・はい、すみません。(いいもん!!サスケくんに守ってもらっちゃおーvv)」

「・・・フン。」


「それから、サスケ。オマエはナルトとサクラの事をもっと考えてやれ。サクラは頭が切れるしナルトはチャクラがある。
 それを上手く発揮出来るようにオマエが2人にあわせてやらなきゃ、3人バラバラだぞ。
 なんの為に3人チームを組んでるのか考えろ。チームワークが出来ないヤツは実戦じゃろくでもないことにしかならん。」

「チッ」


「ま、今日はこんな所かな。色々言ったけど3人ともだいぶまとまってきたとは思うぞー。じゃあ、少し休憩したら移動だ。」

「はーい。」
「あぁ。」


「じゃあ、俺行くってばよ!」

「お疲れー。気をつけて帰れよ。」
「じゃあね、ナルト。」

「また明日〜♪♪」
そう言ってナルトは早々と、走り去ってしまった。

「ねぇ、カカシ先生?」


「なんだー?」

「ナルトがあんなにウキウキする会いたい人って誰かな?」

「さーな、あいつもよくわからんヤツだからね。」

「・・・女でもできたのか?」


「「・・・・・。」」

意外な発言に、2人そろってサスケをびっくりした表情で見ていた。



「なんだよ。」



「いや、サスケにしてはめずらしー事言うなと思ってね。」

「び、びっくりしたー。サスケくんたら、ナルトにそんな人出来るワケないじゃなーい。」

「そうか?」


「ま、ナルトにも色々あるでしょ。じゃーオレらもそろそろ行きますか。が待ちくたびれてるだろーし。」

「はーい。」
「あぁ。」


そうしてナルトを抜かした、第七班はの待つ公園へと向かった。



「ねぇ、カカシ先生?」

「なんだ?」

「今日私たちをお花見に誘ってくれてた、そのさんってカカシ先生のなーに?」

恋愛に興味津々なお年頃のサクラは、彼女なんじゃないの?!という期待を込めてカカシを見ていた。

「ざーんねんでした。サクラが思ってるような関係じゃないよ。」


ま、『今のところ』だけどねv
今後はオレの頑張りしだいってとこかなー。


「なーんだ、てっきり先生の彼女を紹介してくれるんだと思ってたのにー。」

「サクラ、カカシに彼女なんているワケないだろ。」

「あ、それもそうよねー。サスケくんてば、てんさーいvv」

「オイオイ、オマエらね(汗」

日頃の行いの所為か、イマイチ生徒に威厳を保てないカカシであったw



一方その頃のたちはというと・・・・。


ねーちゃん!!」


「ナルトくん。久しぶりv」

「うん・・・ハァーハァー、久しぶりだってばよ!」


ナルトくんは急いで来たのか、少し息を切らしながらやってきた。

待たせないようにって、走ってきてくれたのかな?
かわいーんだからv


「もう少ししたら来ると思うんだけど・・・。どうムサシくん?」

「あぁ、すぐそこまで来てるな。もうまもなくだぞ。」

「今日一緒に花見するって言ってた人たち?」

「うん、そう。ナルトくんが私の知り合いとも友達になったらいいなーと思ってね。」

ねーちゃん・・・。でも、俺・・・。」

ナルトは、さっきまでの元気いっぱいの様子とはうって変わって急に下を向いてしまった。

「あ・・・・もしかして、余計なお世話だった?ごめんね、ナルトくん。私、」


「違うってばよ。」


「え?」

ナルトの表情は暗いままだったが、ゆっくり顔を上げての目を見てこう言った。


「今までそうやって色々俺のためにしてくれた人ってほとんどいなかったから・・・。」

ナルトの表情の理由がわかってはほっと、息をはいた。

「ナルトくん。」

「だから、なんか俺どうしていいのかわかんないんだってばよ。」

きっと、この子は素直に大人に甘えるなんてこと知らないんだろうな。
私でいいなら、甘えていいんだよ。


「そーいう時はね、」

「うん。」



「とびっきりの笑顔で、ありがとうって言えばいいのよv」


ナルトの表情がぱーっと、明るくなった。

ねーちゃん、ありがとってばよ!!」

「うんv」

やっぱりナルトくんは笑ってた方がいいわね。
徐々に子どもらしさを取り戻すナルトが、どんどんかわいく思えるであった。


「あ、でも・・・。」

「どうしたの?」


「俺がいたら、その人たち嫌がるかもしれないってばよ。」

「どうして?」

異世界から来たは、ナルトの正体が九尾だということを知らない。


ねーちゃんも、もしかしたら俺が九尾だって知ったら今までの大人たちと同じようになるかもしれないってばよ・・・。


の反応が怖くて、ナルトは本当の事を言い出せずにいた。



「ナルトくん。」



「ん?」

「私ナルトくんは、ナルトくんだと思う。」

「えっ?ねーちゃん、俺の事知って・・・」

「んーん、ナルトくんがどうしていつも1人ぼっちで、どうして皆にそんな風にされるのかも知らないよ。」

「だったら、・・・なんで?」


ナルトくんは私が異世界から来たことを知らない。



は、ナルトにある種のシンパシーを感じていた。
ナルトなら本当の事を知っても今まで通りに接してくれるのではないか、と確信めいたものまで持っていた。
ナルトの本当の正体がなんなのか知らなくとも、カカシやムサシのナルトへの反応を見ていれば大体予想はついた。


きっとナルトくんは、この世界で1人ぼっちだったんだ。


そんなナルトを放っては置けなくて、友達になったあの日からはナルトの気持ちがわかるような気がしていたのだ。


本当なら、今すぐにでも私の本当のことを話したい。
だけどそれは許されない。



私はいつか、元の世界へ返る身。
よけいな混乱は招きたくない。



ごめんね、ナルトくん。
でもそんなの関係なしに、ナルトくんの事大好きだよ。

「ナルトくんとはもう友達だからだよ。だから、ナルトくんが本当はなんなのかなんてどうでもいいじゃない。ね?」


やっぱり、は少し変わってるな。


先ほどから、2人のやり取りを見ていたムサシはまるで兄弟のようにナルトに接するを見てそんなことを思っていた。


「へへへ、俺嬉しくなったらお腹空いてきたってばよ。」

「そうねーもうすぐだと思うんだけど・・・あ、来た来た!カカシさーん。こっちです!」

カカシが見えたので、は大きく手を振った。


「お待たせ、。・・・・って。ナルトオマエなにしてんの?」

「なにって、え??カカシ先生こそなんで?ねーちゃんと知り合いなの?」

「ナルト!!アンタ、約束してる人がいるんじゃなかったの?」

「え、だから俺はねーちゃんと・・・」

「あれ?カカシさん、ナルトくんと知り合いなんですか?っていうか、ナルトくん今先生って・・・・。」

「うん、カカシ先生が俺の先生なんだってばよ。」



この場にいる全員が状況を掴めなかった。



ねーちゃんこそ、知り合いってカカシ先生のことだったの?」

がオレに会わせたい人って・・・ナルト?」

「じゃあ、ナルトくんが言ってた先生って・・・カカシさん?!」


「えぇー??!!」

は事の真相を理解して、1人あたふたしていた。


「だって、ナルトくんの先生ってだらしないって・・・△☆◎・%#!!!」

の言わんとすることをすばやく察知して思わず口をふさいだ。

「へぇー、ナルト。オマエ普段にオレのことそんな風に言ってたんだ?」

げ!カカシ先生の目がすっごく怖いってばよ(汗

「ち、ちがうってばよ!あはは、これはその・・・。」

「オマエ今度の任務覚えとけよv」

・・・・・(涙)


−それにしても、ナルトがオレの生徒だってムサシに聞かなかったの?

−だ、だってムサシくんはなにも・・・。

−悪いな、面白そうだと思って黙っといた。

−・・・・・ムサシくんて結構根性曲がってるよね。

−なんでだよ(汗


2人と一匹でこそこそと話をしていると、ナルトたち3人が不思議そうな顔で見ていたので
は慌てて初めて会うカカシの生徒に話しかけた。


「あ、お二人がカカシさんの生徒さん?」

は先ほどから黙ったままの2人に視線を向けた。

「はじめまして。私、春野サクラと申します。」
「・・・うちはサスケだ。」


「サクラちゃんに、サスケくんかー。2人とも忍者だなんてすごいね。」

「ま、正確にはナルトも含めて3人がオレの生徒なんだけどね。」

「あ、そうでしたね。私はです。ワケあって、今カカシさんの所でお世話になってるの。よろしくねv」


「はい!(ワケってなんなのかしら・・・気になるわね)」
「・・・あぁ。」

「そっかーまさかカカシさんがナルトくんの先生だなんて思わなかったな。」

「オレもまさか、の会わせたい人がナルトだなんて考えてもなかったよ。」

というか、いつの間に仲良くなったんだ?
がナルトに興味を持ってる風ではあったけど・・・。
ま、もう1人連れてきたいなんて言うからてっきりゲンマかイルカ先生のどちらかかもしれないと思ってヒヤヒヤしてたけど、
ナルトなら問題はないな。


相手がナルトでほっとしたカカシだったが、ナルトが徐々にを姉のように慕い、もまるで弟のように感じているとは想像もしていないのであった。


ねーちゃん、俺お腹すいたってばよ!」

「それもそうね、お昼にしましょうか。ナルトくんにサクラちゃんにサスケくん、たくさん作ってきたから遠慮せずに食べてね。」

そう言って今朝張り切って作った色とりどりの食べ物たちが、どんどん目の前に広がっていった。

「すごーい!おいしそうv」
「これ全部ねーちゃんがつくったのか?」
「うまそうだな。」

「えへへvちょっと気合いはいりすぎた気もするんだけど。」


「「「いただきまーす」」」


「はい、召し上がれv」

「オマエら、ありがたく思えよー。」


「んめー!!ねーちゃん、料理むちゃくちゃうまいってばよ!」

「あら、ありがとう。」


「本当に、おいしいです。あの、今度料理習いに行ってもいいですか?(サスケくんに、いい奥さんになれるアピールよ!!)」

「うん、私でいいなら。」


「うまいな。」

「ありがとう、サスケくん。」

「///。」

から笑顔を向けられたサスケはちょっぴり照れてしまったようだ。



「ふふふ、カカシさんもどうぞ。」

は、夢中になって食べる子どもたち3人を見守るカカシの分をお皿に取り分けてそっと渡した。

「ありがとvじゃあ、オレもいただきまーす。」

カカシがマスクを外しているのに、ちっとも気がつかない3人であった。



「あーお腹いっぱいでもう食えないってばよー。」

「ホント、さんのご飯おいしいからつい食べ過ぎちゃった。」


「ありがとう、もし私の作ったものでよかったら食べに来てね。」

「え!!いいの?」

「あ、って言ってもカカシさんがよければの・・・話だけど。」
そう言ってはチラ、とカカシを見た。

「ん?オレは別にいーよ。ナルトもサスケも普段ろくなもん食ってないんでしょ。特にナルトーオマエラーメンばっかじゃマジでいつか死ぬぞ。」

「そ、そんなこと言ったってよー(汗」

に栄養のあるモン食わしてもらえ。」

「うへぇ。ねーちゃん、俺ってばあんま野菜は得意じゃねーの。」

「わかった、ナルトくんのために特別に野菜たっぷり栄養満点のご飯作ってあげるねv」

「なんで、そうなるんだってばよ(汗)!!」

「あははははー冗談だよ、ナルトくん。」

「ふふふ、さんナイスです。でもナルトー好き嫌いはダメよー。」

「そんなんだから、いつまでたっても足手まといなんだよ。」



「皆して俺で遊ぶなー!!」



「「「っぷ、あはははー。」」」

普段あまり、表情を変えないサスケまでもが一緒になって笑っていた。


「ひー苦し。あの、さん?どうしてさんはカカシ先生と一緒に住んでるんですか?」

「え?あっあのー。」

どうしよう(汗
まさか本当のこと話すわけにもいかないし・・・。



「いいじゃない、。ホントの事言っちゃいなよ。」

「え?いいんですか?」





「オレと付き合ってるからだよねーvv」




「えっ?!」
「マジ?!!」
「・・・・本当はそうだったのか?」
「(相変わらずこいつはをからかって楽しんでるな。)」



「カカシさーん////!!!またすぐそうやって私をからかう!!」

「あはははー。」

「笑いごとじゃありません///!!!3人とも、冗談だからね?」


それを聞いてナルトとサスケはほっとしていたが・・・。



ふーん、そういうことねv



サクラはなにやら1人納得しているようだった。


しばらく話に花を咲かせていた5人とそれを見守る1匹だったが、ふと会話が途絶えたときに本来の目的が花見にあった事を思い出し
皆、頭上に咲き誇る桜にしばしの間見とれていた。



「また、来年も皆と一緒にこうやってお花見ができたらいいな。」

こうやって楽しく過ごしていると、自分が違う世界から来ていつ帰る日がくるかわからない状況だということをつい忘れてしまう。
せっかくこうして仲よくなっても、自分が向こうの世界に帰れば二度と会えなくなるかもしれないのだ。


は、わずかな間だけ咲き誇る桜の花たちを見て少し切ない気分になった。





「出来るさ。」





「カカシさん・・・。」


「そうだってばよ!!来年も、その次もずーっと毎年皆でこうして花見すりゃいーじゃん。」

「いいわねv(そのうち、私とサスケくんは家族として参加よっ!!!)」

「それも、ありだな。」



「ナルトくん、サクラちゃん、サスケくん。」

切ない気持ちだったの心はとたんに満たされた。


ありがとう。
私、今はすごくこの世界に来てよかったって思える。

嬉くて、ほんのり目に涙を浮かべるをカカシは隣でそっと見つめていた。




楽しい時間はあっという間に過ぎていく。


「さーて、明日からはまた任務だからな。そろそろ、解散だ。」

そう言ってカカシは突然荷物を持ったごと横抱きにした。

「っわ!!ちょ、ちょっとカカシさん///」


「じゃあな、オマエら気をつけて帰れよ。ムサシもお疲れさん。」

その言葉を残し2人はドロン、という音と煙を残して消えた。


「ま、そういうことだ。じゃあな。」

続いてムサシも姿を消した。



「カカシ先生も案外子どもっぽいのね。じゃあね、2人ともー」

「あ、サクラちゃん!」

「・・・なんだったんだ?」

「さあ?」

このときのナルトとサスケの頭の上には見事にはてなマークが浮かんでいたという。




「はい、とーちゃっくv」

家の前に着くと、カカシはストン、とをおろしてやった。

「もう!カカシさん、いきなりびっくりするじゃないですかー。」

「ごめんごめん、ついね。」


ナルトと仲よくなってたってだけでも、驚きだったのにあっという間に2人とも仲よくなっちゃうんだもんなー。


どんどんこの里や里に住まう人たちに馴染んでいくが、
自分の手から離れていく気がして少しだけおもしろくない思いをカカシは抱いていた。


「ねぇ、。今日は楽しかった?」

「はい!とってもv」


花見の最中ずっと、カカシは桜よりもが楽しそうに笑っている様子を見ていた。


ま、が笑ってるならちょっとくらい我慢しますか。
ホントは、オレだけを見てて欲しいけど。



それは、そのうち。


ね?












さてさて、これにて8話目終了です。
相変わらず、うちのカカシ先生はヒロインからかってばっかですみません。
ちっとも進歩のないw

皆さまいかがでしたでしょうか?

途中ダラダラとしていたような気もしないではないのですが・・・(^^;
でも、ついに第七班の三人が登場したのでそりゃあもう楽しかったですv

それにしても、サスケくんの口調って難しい・・・。
ほっとくと彼の発言がない!みたいな状況になって、うんうんうなりながらPCに向かっておりました。

今回は甘いというよりほのぼのとした感じを楽しんでいただけたら、と思います。

相変わらず季節感まるで無視ですが、今後もぜひお付き合いくださいませv